広げるたびに、器になる
繭のように丸めてしまっておいて、広げればボウル状の器になる。
おつまみや取り皿として食卓に出すのはもちろん、鍵やハンコをそっと受け止めるトレーとして、エアプランツを飾る小さな鉢として。

13センチという手頃な大きさが、料理の場にも暮らしの場にも自然に溶け込みます。
記憶するように、もどってくる
平らなすずがみに深さを持たせたい、液体も受けられるようにしたい。
そんな声から生まれたのが、この鎚起すずがみです。

丹念に叩き、絞りながら打ち起こすことで生まれたボウル状のかたちは、繭に丸めてもまた元の姿に戻る、形状記憶のようなしなやかさを持っています。
スペインのデザイナー、アンドレウ・カルーヤ氏との協働が、機能と美しさを一枚に結びつけました。
叩き起こす、という仕事
鎚起とは、金属板を金鎚で叩きながら打ち起こし、立体のかたちをつくり上げていく鍛金技法です。
圧延で強度を高めた平らなすずがみとは異なり、一枚の錫板を絞りながら丹念に叩くことで、深さと張りのある器のかたちを生み出します。

おりんの音質を極める過程で磨かれた鎚起の技術が、そのまま器づくりへと受け継がれている。
同じ「叩く」という行為の中に、職人の長年の感覚が宿っています。
(取材・執筆:monotomoi編集部)
葛藤を越える
富山県高岡市
シマタニ昇龍工房 島谷好徳さん
略歴
1909年創業の仏具メーカー、シマタニ昇龍工房四代目。家業への葛藤を経て戻り、自社ブランド「syouryu」を立ち上げている。
ものづくりで大切にしていること
おりんの音や錫製品の質に徹底的にこだわり、手仕事で生み出す美しさと温かさを日常に届けることを重視している。
仕事観・人生観
長年の葛藤を経て、自分の使命を見出し、文化を支える技術を継承しながら、品質と信用を何より大切にして取り組んでいる。
ストーリー紹介
シマタニ昇龍工房の島谷さんは、100年以上続くおりん製造の技術を活かし「syouryu」のすずがみを開発。家業を継ぐか迷い続けた経験と、人との出会いが今のものづくりの原点となっている。
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サイズ/重量/容量について
サイズ:W12.0 × D12.0 × H3.5 × 厚さ0.1 cm